2008年6月13日金曜日

決算

今年の6月末でMS4Dとして、初めての決算を迎える。創業からカウントすると5回目。MS4Dの前身は清水勝広建築工房であったわけだが、昨年思い切って、商号変更し、パートナー制を導入し体制を一新、受注窓口が広がったおかげで、売上げは目標値にこそ達しなかったが、まずまずの成績を残せた。
常に何かを実践、発明しようと意気込み、プロジェクトにのめり込んでいると、資金ショートがおきたり、労働環境が乱れたり、経営がおろそかになることが旧清水事務所時代、その当時の懸念だった。
ビジネスとクリエイションを同時に見れる複眼的構造、多様なニーズに対する多様な返答が可能なシステムに切り替えるために一人親方の体制に終止符を打った。新体制切り替えにあたっては、マネージメントとプレイヤーの棲み分け、クリエイティブシーンにおいては複数名のリーダーが、並列な権限を持てるような環境とし、今後もさらにそのシステムの革新を続ける予定だ。リーダーのことをMS4Dではパートナーと呼んでいる。現在、自分を含めて4名。共同経営者的立場で一緒にビジネスできるパートナーをもっと増やしたい。規模や数にもよるが建築設計は、発案からフィニッシュまで一人だけで行うことは難しい。昨今ますます専業化は進んでいるし、それぞれの得意分野を武器に、自己満足的なモノづくりではなく、ビジネスとして建築設計を営んで行きたい。
社内は経営サイドを担うマネージメントチームと、各プロジェクトを推進するチームに2分できる。といっても、人数が少ないので、役割の掛け持ちが多い。パートナーはプロジェクトの推進が主な仕事。完成した仕事を自身の著作クレジットで、社会に発表し、評価を得たり、次の仕事に結びつけるのも大切だ。従業員ではなく、個人事業者がほとんど。雇われてしまうとどうしても従属関係が生まれ、自由な創作の妨げになる可能性があるからだ。マネージメントチームは総務、経理や人事、広報などからなり、プレイヤーが活発に活動できる基盤を支える構図になっている。各種設計業務の中に必要なマニュアル化や、データベース化も進めている。とはいっても、まだまだ解決すべき問題や研究すべきことは山積みで、売上げだけが単純に上がっていても、利益が出なければ、薄利多売なだけであり、まして仕事の評価が伴わなければ、ビジネスとクリエイションの両立は達成できていないわけで、来期へ向けて、経営方針、戦略を考案している最中だ。

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