2008年7月31日木曜日

新規案件相談

千葉県市原市姉ヶ崎に、クリニック建設の相談があり、現地視察およびオリエン。昨今の物価高騰、基準法改正による工期の遅れなど、建築を取り巻くネガティブな要素は、なるべく初めてクライアントに会った際に伝えるようにしている。事実であるし、妙な期待を抱いて欲しくないからだ。建設コストは数年前の感覚とかなり異なる。RC造、地盤改良杭なし、延べ面積100坪であれば、2年前は70万/坪からで計画できた。(特殊な設備や内装、外構、抜き)昨今は100万/坪ぐらい見ておかないと、事業計画自体に破綻をきたす。今回オファーを頂いた計画もさほど予算に余裕はない。設計と同時進行で積算が必要となる。

2008年7月28日月曜日

グリーンアイランド

両国旧安田庭園。緑がある場所は、涼しい。

2008年7月26日土曜日

友人の結婚式

東京芸大時代の同級生結婚披露パーティへ。久しぶりに旧友に会うのも良い。新郎新婦共、建築学科卒業なので、建築同業者がたくさん集まっていた。写真は河内一泰氏、山口誠氏、自分

2008年7月24日木曜日

新規依頼

住宅の建て替え計画の依頼があり、現地訪問。藤沢湘南台病院に隣接し、ヒマラヤスギに囲まれた良好な住環境を思わせる。月並みだが、建主にとって、建替える、または住宅を新しく作ることは、一生の内にそうめったにない、1大イベントだと思う。どこに頼むのか、どれぐらいの規模が必要なのか、予算をどの程度確保出来るのか、決めなければいけないことが山ほどある。さらに、我々のような設計事務所に設計を依頼し、注文住宅を建てるとなると、商品化住宅を購入する事に比べて、建主の時間と労力はかなり掛かると思う。それでも、声を掛けて頂けるのは、それぞれの家庭の、それぞれのライフスタイルのなかで、住居が重要な役割を果たす可能性があるからなのだと思う。期待に応えねば!

プロトタイプ展

同世代建築家、芦沢啓治氏と情報交換。エネルギッシュな氏の活動にはいつも感服させられる。昨年、様々な反響を生んだプロトタイプ展をオーガナイズしたのは他でもなく氏だ。”作り手側から何か発信できる仕組みを!”などなど、その他話に花が咲き大いに刺激を受けた。

2008年7月20日日曜日

push me pull you 澄敬一

南青山骨董通りから1本入った裏路地にかつてあったアパレルショップ"VETEMONT"が澄敬一さんの手がけられたものであると知ったのは、6年も前の話になる。何故か塗装が剥がされ、壁沿いに並べられたピアノの鍵盤。帆船に使用される木製プーリーでコントロールされている商品達。以来氏の作るものが気になりチェックしていた。池尻大橋のpush me pull youが閉鎖されてから、昨今、どんな活動をしているのか、気になっていた。そんな澄さんの初個展、”鳩時計 push me pull you 澄 敬一の仕事展"が8月から目黒クラスカで行われる。ちなみに、氏の初ワークブック”1×1=2―二人の仕事”は昨年末に出版されている。こちらもおすすめ。

2008年7月18日金曜日

先入観と堅物

新しい仕事が始まり、充分な調査や検討を行っていない段階で、その仕事の最終形が脳裏に浮かぶことがある。そのこと自体は良いとか、悪いとか、判断できない。なぜならその道を極めると、瞬時に物事を決定出来る境地があるとも聞くし、ファーストインプレッションが最も重要とも聞く。ただ、自分が常日頃意識的に気をつけていることがある。思いつきや印象、先入観によって、物事を決めて掛かかるのではなく、あくまでそれらは先へ進むための仮説とし、仮説をドライブさせて進められるところまで真剣に話を進めてみる。行き詰ったところでその仮説を捨てる勇気を持つこと。一度描いた予想図は簡単に頭から離れてくれないが、日々のトレーニングで鍛えることも出来ると思う。
陸上競技のアスリート、為末大がかつてこんなことを語っていたのを思い出す。”本来は柔軟な思考の持ち主でも、情報を軽視したり、先入観に囚われたり、慢心した瞬間に、頭の堅い人物に変身する。正しい方法を探すことは大切だが、『これで間違いない』と思った瞬間から、思考の敗北は始まっている。常に現実を見据え、考え続ける努力をしている人だけが、柔軟な思考を持ち続けられる。。。。”自分は果たして思い込みの激しい堅物か?それとも柔軟な思考の持ち主か?

アクロス工場工事現場


アクロス工場工事現場にて。外壁、サッシ工事終了

2008年7月16日水曜日

山中湖K邸

山中湖K邸の現場定例。建て方終了。完成は9月

2008年7月15日火曜日

残念

先日残念な知らせが届いた。都内屈指の地価評価額を有する立地における、商業テナントビルの設計の引き合いがあったのだが、キャンセルとなってしまった。提案内容がお粗末で、断られたのであれば、致し方ない。自分の実力が足りないのだから、さらなる精進を目指し、ポジティブに事態を捉えなおせば良い。だが、今回のケースは提案すらさせてもらえなかった。指名コンペティションノミネート枠からはずされたと言ったほうが分かりやすい。一等地における開発としては珍しく、開発ディベロッパーが全体をコントロールしているわけではなく、地主自らが設計者を探しているタイミングで、自分は知り合い、コンペの話は当初より持ち上がっていた。単なるガラス箱のような建物ではなく、今後のその地区の町並み形成を考慮した際のスタンダードとなり得るような、工夫とアイデアが欲しい、と語るオーナーの要望に、自分たちなら答えられる!と意気込んでいたのだが、最終的なコンペ参加企業は、老舗や大手総合設計事務所だった。信頼、実績、会社規模、体制、資本額などが判断基準のウェイトを占め、創造性やデザイン性は2の次の基準だったと聞いた。自分自身自慢できるほどの実績もない。会社も小さく若い。構造や設備は外注。大手と対等に渡り歩く総合力があるとは、とても言えない。ただ、創造行為を育む環境は整い始めているという実感はある。
クライアントサイドに立って考えれば、いくらアイデアや創造性による可能性を求めたとしても、事業全体を総合的に捉えた際、デザインや創造性による効果はごく1部分でしかないことはうなずける。何らかのリスクを伴ってまでして、求めるには値しない価値なのか。たまたま今回のテナントビル業態がそうさせたのか、世の中の多くの建築オーナーがそのように思うのか、考えさせられる出来事だった。

2008年7月8日火曜日

カウンセラー

日々の仕事の大半は、口コミによる受託仕事が多い。初めてのお客さんとの事始まりには必ずといってよいほど”相談”の手順が存在する。商品開発が済んでいて、お客さんがお商品を買い求める様な商売の仕方をしていないので、当然といえば当然だ。こちらにはどこまで何が出来、何を得意としているのかが漠然としているのだから、相談によって、発注依頼内容とそれに対して提供されるサービスのギャップを埋めることになる。自分の生業は設計デザインを主たる得意業務としているはず?なのだが、相談の中には、デザイン提案を求めていないケースもある。単に設計技術者として設計図面を書いて欲しい。設計は終了しており図面はあるので魅力的な絵を描いて欲しい。関係利権者の間に立って情報処理のみ行ってもらえば既に他の役者は揃っている。デザインはもう既に固まっているので施工サイドとの通訳をして欲しい。などなど。相談を持ちかけていただいていること自体、非常に光栄なことであるし、例え設計デザインに携わることが出来なくとも、その計画が現在抱えている問題を発見できることは創造的だし、自身の参加が何らかのお役に立つのであれば、願ったり叶ったりということで、事態の状況掌握に努め、自分に出来ることを相談の場で探すわけだが、ここで気をつけていることがある。お客さんが真に求めていることは何であるかを見つけること。その上で、自分がそのプロジェクトに参画することの目的を見出すこと。求められていないことに時間と労力を費やしているようでは、仕事とは言えない。自己満足だ。対価を頂く以上、求められていることに対する何らかの提供が必要となる。また、目的意識を持てない仕事は全力投球できず、中途半端な結果に終わる。デザインを求めていないケースでも、提供できる他のサービスを視野に入れつつ、何らかの目的を見つけられる目。言葉の裏に隠された、真のニーズを見抜く目。それも、極少ない時間で。カリスマドクターやコンサルティングが少ないヒアリングで瞬時に状況判断するカウンセリング能力を磨きたい。

2008年7月4日金曜日

設計と施工計画


都内某所の土地有効利用の相談を受けている。周辺業態は飲食店が多く密集繁華街の裏路地のような場所に立地する。当計画地においても飲食業態を見据えた建築計画案が浮上しているのだが、如何せん敷地までの工事車両搬入経路が狭い上に、搬入路頭上には電線が這っている。計画地もさほど広いわけではなく、10tミニラフタークレーンがぎりぎり乗りつけてとり回しが利く程度。2mの接道義務云々の法規制以前に、施工計画如何で、建築可能かどうかが決まる難立地だ。

2008年7月2日水曜日

ゴールはどこだ?

梅雨明けしたかのような暑さ。夕刻過ぎから集中力も途切れはじめ、こんな夜はビールがうまい。ということで、事務所近辺の行き着けで、一杯ということになった。メンバーは、自分が経営するMS4Dの社外役員であり、同事務所のある同じビル2Fに入居しているA.C.O代表の倉島陽一氏と、MS4Dの社外パートナーの伊藤暁氏。話のネタは、各々のゴールはどこにある?と若さゆえか、一杯入った勢いか、議論に熱が入る。
倉島氏、伊藤氏共に、論客でするどい突っ込みを入れてくる。自分の長所はなかなか、自分で発見し,自覚を持つことが難しい。日々の仕事の忙しさにかまけて、自分に対する第3者的視点を見失いがちだ。境遇こそ違えども、似た志を持つこうした仲間からの意見は非常に参考になる。本日も心に残るフレーズをいくつか頂いた。忙しさを言い訳にせず、自分がどこに向かおうとしているのかを考えた上で、常に仮説を立て、実行し、実行したことを観察検証し、PLAN DO SEEで、次のステージへ向かう英気を充填して行こうと思う。