2008年8月16日土曜日

水の都

かつて東京(江戸)は水の都であった。と聞く。大掛かりな治水事業により町には堀や運河が張りめぐらされ、江戸市民の暮らしや産業を支えていた。そんな水辺空間の復興を目指し、東京都では、2006年2月に「東京の水辺空間の魅力向上に関する全体構想」を公表。今後10年間で、来訪者にも居住者にも魅力的な水辺の都市空間の実現を目指するという。同政策を裏付ける具体的事例として著名な天王洲WATER LINEを訪れてみた。運河の上に船のように浮かんだカフェラウンジ。潮の干満の差を考慮して、浮き基礎によって、実際に水面に浮いているそうだ。真夏の夕暮れ時、さわやかな風を楽しむことも出来、東京の水辺が捨てたものでないと実感できる。従来、船舶の係留に必要な「水面占用許可」は商業利用では交付されなかったが、東京都港湾局が打ち出した「運河ルネッサンス」構想により、許認可を得て水際空間を実現している。過去のノスタルジーに浸る気は毛頭ないが、現代のライフスタイルに合った、水際の過ごし方が、何らかの形で実現できていることに、勇気づけられた。

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