2008年7月8日火曜日

カウンセラー

日々の仕事の大半は、口コミによる受託仕事が多い。初めてのお客さんとの事始まりには必ずといってよいほど”相談”の手順が存在する。商品開発が済んでいて、お客さんがお商品を買い求める様な商売の仕方をしていないので、当然といえば当然だ。こちらにはどこまで何が出来、何を得意としているのかが漠然としているのだから、相談によって、発注依頼内容とそれに対して提供されるサービスのギャップを埋めることになる。自分の生業は設計デザインを主たる得意業務としているはず?なのだが、相談の中には、デザイン提案を求めていないケースもある。単に設計技術者として設計図面を書いて欲しい。設計は終了しており図面はあるので魅力的な絵を描いて欲しい。関係利権者の間に立って情報処理のみ行ってもらえば既に他の役者は揃っている。デザインはもう既に固まっているので施工サイドとの通訳をして欲しい。などなど。相談を持ちかけていただいていること自体、非常に光栄なことであるし、例え設計デザインに携わることが出来なくとも、その計画が現在抱えている問題を発見できることは創造的だし、自身の参加が何らかのお役に立つのであれば、願ったり叶ったりということで、事態の状況掌握に努め、自分に出来ることを相談の場で探すわけだが、ここで気をつけていることがある。お客さんが真に求めていることは何であるかを見つけること。その上で、自分がそのプロジェクトに参画することの目的を見出すこと。求められていないことに時間と労力を費やしているようでは、仕事とは言えない。自己満足だ。対価を頂く以上、求められていることに対する何らかの提供が必要となる。また、目的意識を持てない仕事は全力投球できず、中途半端な結果に終わる。デザインを求めていないケースでも、提供できる他のサービスを視野に入れつつ、何らかの目的を見つけられる目。言葉の裏に隠された、真のニーズを見抜く目。それも、極少ない時間で。カリスマドクターやコンサルティングが少ないヒアリングで瞬時に状況判断するカウンセリング能力を磨きたい。

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