2009年4月1日水曜日

観察力と想像力と妄想力

昨日、知人に連れられて会計事務所にお邪魔した。情報交換とこちらの営業が主。ビルオーナーの税務対策を数手がけられているとのことで、中でも贈与税、相続コンサルが昨今増えていると聞く。不動産所有者にとって、切ってもも切れない問題が相続。ただ、先延ばしに捕らえている方が大半で、いざ、相続するときになって、始めて納税の資金不足に気付いたり、時には物納することになったり、遺族間のいざこざに発展したりと、なかなか即時的に解決するのは難しく、前々から計画的に進めてさえいれば回避できる問題が多いとのこと。では、何故事前に計画できないのか。ここで、自分の想像力のなさを思い知ることになる。誰かの死後の話を進んでするのは良心を咎めるし、所有権の話を持ちかけた人はなんだか、欲深いと周囲から思われそうである。所有者は所有者で自分の不動産相続が事の発端で、遺族間に妙な関係性が生じることは避けたい。しかも、一生にそう何回も出くわすことではないので、用意周到にことを運べる方は稀。とのこと。当事者の立場に立って考えてみれば当然のことなのだが、考えてみたこともなかった。自分は常日頃、クライアントを観察し、口癖を真似てみたりする。建築プロジェクトは1年、2年とお付き合いをすることも多く、建物が出来上がった頃には、口真似もかなり上達していたりするのだが、ある知人にこんなことを言われたことがある。”清水は人まねをすることで相手の立場から物を考える習慣をつけているのだなな”と。そんな意識はなくエンターテイメントのひとつとしてしか捕らえていないことが、ものは言いようだと思った。今回学んだことは、口癖を真似るのよいが、想像力と妄想力を働かせれば、自分では経験したことのないことでも、あるシチュエーションの当事者がどんな心境で何を欲するのかの仮説を立てることが出来そうだなと思った。そんな妄想と創造がビジネスチャンスを作るとも思った。

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