2009年8月28日金曜日

崖地

土地取得の相談があり、敷地を見に行く。本郷台地の高台に位置し、敷地の半分は東京都安全条例で定めるところの崖地扱いとなっている。正攻法で建設しようとしても、崖部分に基礎をしつらえることは難しく、建蔽率を消化しきれないことが見て取れる立地。なので、土地販売価格もその分安い。相場の半値。崖地を沢山攻略している、同業のサポーズデザイン谷尻さんもかつて言っていたが、日本の国土は狭い。そしてその大半が山岳地帯。ということは傾斜地や崖ばかりということだ。崖地は、その安全性に難色を示される方も多いが、目の前に邪魔な建物もなくプライバシーを阻害される心配の少ない立地とも言えるし、なにより都心部においてもそれなりの眺望を獲得できる。安全性を確保しつつ、平地同等の工事費で建物が建設できれば、この上ない生活環境が手に入ると思う。これは、工夫のしがいがあるというものだ。

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