2009年11月20日金曜日

那須

先月から仕事で関わらせていただいている、那須の温浴施設の現地調査に来ている。今回の計画は内装施工会社の野清内建、野上さんから声をかけていただいた。野上さんとはかれこれ7,8年のお付き合いで、設計屋と施工屋の通常通りの関係で店舗を作ることもあれば、野清内建に入った設計施工の案件を設計の範囲のみお手伝いすることもある。特に癒着や固執がある関係でもなく(あってもブログ上では書く訳ないが。。)自分が設計者として音頭をとらなければいけないときは、厳しい入札の結果、野上さんに施工をお任せする場合もあるし、逆に設計のお手伝いをさせていただく場合でも、計画案が優れていなければ、仕事を任せていただけない、程良い緊張感のある関係だ。約20000坪の敷地に8つの宿泊施設、それらに付随する温泉施設、レストラン、プール+スパ、ウェディング施設など、1日ですべてを見て回りきれない内容がぎっしりと詰まっている。今回依頼を請けている仕事の範囲はそれらすべてを網羅するものではないが、計画をする上では、関係する諸施設、関係者ならびに立地する街も含めて、調査を行う。調査をした上で、何のために何を語り、何を訴えるのか、計画案を練る。プロジェクトの序盤である調査で、見落としがあったり、直感に頼りすぎた判断を行うと、方向性はぶれ、基本設計、実施設計と詳細の作業を終えた頃には、取り返しの付かない”ダメな案”となってしまう。建設工事はイニシャルコストである建設費が注目されることが多いが、ランニングコストをどのように計画するのかも、非常に重要だ。温浴施設はいわずと知れた、湯を沸かし、温め、循環させる訳で、そのエネルギー源をどのように考えるのかが、計画のキーになる。ということで、泊りがけで調査。11月中旬といえども、那須の気候は厳しく、早朝は氷点下を下回る。寒い。が、体を温めてくれる温泉があるので、心強い。

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