2009年7月16日木曜日

藤本やすしさんの本

アートディレクターであり、雑誌デザイン会社CAP代表の藤本やすし氏の半自伝的な一冊が出版された。”CAP すべてのCAPスタッフへ そしてキャップをかぶるボクのこと。” クライアントであると同時に、尊敬する偉大なクリエイターでもあり、大学卒業後、すぐに独立を決め込んだ僕にとってデザインの本質を教わった師匠(これは勝手に僕が思い込んでいるだけ)の半生がつづられている。10年前、独立したてで、右も左も分からない自分に、チャンスをいただき、以来様々なお仕事をさせてもらっている。氏から学んだことは数知れず、”デザインは足し算ではなく、引き算や掛け算であること””クリエイターである以上、生き様や考え方を含む、当人自体が商品であり、自分の長所と短所をわきまえたセルフプロデュースが欠かせないこと””ユーモアでありつづけること””スタッフのミスも含めて悪いのはすべて社長の責任””大胆であって繊細であること”などなど、思いだすときりがない。感謝。雑誌デザイナーが市民権を勝ち得ていない時代に、これではだめだ!と出版社に持ち込み提案で、完璧なプロトタイプを自費で作って提案していたエピソードなど、続く不況の中、仕事が来ないとぼやいていないで、自分の信じるものを形にして持ち込み提案を行うべきだなと、勇気をもらった。

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