2010年3月16日火曜日

スタッフの壮行会

3年と10ヶ月間、場所と時間とプロジェクトを共にしてきた従業員スタッフの中尾さんが遠い実家に戻ることになった。かれこれ、何人のスタッフが入社し、別の場所へ移っていったことか。小さな設計事務所なので、一人ひとりとの時間の共有の密度も濃い。思い返すと、MS4Dはこの3年間で3回の事務所の引越しを行った。2006年に大久保から目黒へ。翌年の2007年に思い立って目黒から五反田へ。そして2009年、元の古巣の大久保に戻ってきたわけだが、中尾さんに限らずスタッフはこの経緯にずっと付き合ってくれたわけで、本人の都合と関係なく、ころころと事務所が移転するたびに、おそらく通勤時間も変わったであろうし、その分のストレスも溜まったことと思う。スミマセン。そして、時にセッカチ番長と化す清水に愛想を尽かすことなく、懸命にプロジェクトに取り組んでくれたことに、感謝。本人がこのブログをチェックしているかどうかは、知る由もないが、とにかく、”ありがとう”という気持ちを記しておきたい。実家に戻っても特段転職先を探すわけではないとのことで、以降も離れた場所でMS4Dの仕事をお手伝いしてくれるとのこと。うれしい限りだ。今は、進化した通信手段を駆使すれば、プロジェクト共有は可能だと思う。構造設計者や、設備設計者、ランドスケープやグラフィックデザイナーなどとは、それぞれが離れた場所にいながらも、必要なときに集まり、プロジェクトを進めていくわけだから、それと同じことだ。WEB上のサーバーを共有し、スカイプを使って打ち合わせ。お互いに納期と自分に課されたタスクが明確になるであろうし、同じ事務所の中で場所と時間を共有しているときよりも効率が上がるようにも思う。
今後のMS4Dの仕事のスタイルを進化させてゆく上で、良い機会であるし、古き師弟制度に近いアトリエ型ビジネスモデルから脱却する上でも、設計業務の分業化と効率化、遠隔プロジェクト共有は、最近地方の仕事が増え、事務所にいる時間が短くなってきている自分にとっても非常に大切な課題であったので、真剣に取り組んでいこう!と今後への期待に胸が膨らむ。と同時に、慣れ親しんだスタッフの顔が見れなくなるのは少しさびしいな。と感ずる、今日この頃の時期がちょうど卒業シーズンと重なったものだから、ワクワクする気持ちと、寂しさと、思い出に感傷的な、”甘酸っぱい青春”に酔いしれる35歳の自分でした。

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